水月湖年縞 国際シンポジウム 知事あいさつ

最終更新日 2017年9月17日ページID 036624

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 このページは、平成29年9月17日(日)に福井市で行われた、水月湖年縞 国際シンポジウムでの知事あいさつをまとめたものです。

 開会に当たり、一言ごあいさつ申し上げます。

 本日は、水月湖年縞国際シンポジウムに、多数の皆様にご来場いただき、誠にありがとうございます。

 また、年縞の発見者でもあり、名付け親でもある安田先生、現在立命館大学におられ、これまで年縞の研究を大きく進めていただいた中川先生、さらに地理学の専門家である小泉先生、イギリスのオックスフォードからヴィクトリアさん、ポールさんに来ていただきました。そして県文化顧問であり、様々なご指導をいただいている山根一眞さんにお越しをいただき、厚くお礼を申し上げる次第であります。

 台風が近づいておりますので、もし何か急ぐ御用があれば早めに出発していただく必要がありますが、むしろゆっくりしていただく方が幸せかと思います。

 現在、福井県では、水月湖年縞のすばらしい価値を世界に広くアピールし、研究そして教育、またさらに観光の拠点となる新しい展示施設を、県議会でも様々なご議論をさせていただきながら、三方五湖の湖畔、若狭町の鳥浜地区で建設中です。

写真1

 この施設は、今から7万年前という年代になりますが、その7万年以降の時間を体感できるように、7万年間の長さ45mにあたる実物を一直線に展示するとともに、年縞がどのようにして形成されたのか、また、年縞を研究することによって何が分かるのか、その時代に自然や人類に何が起こったのか、これは気候変動、温暖化、様々な地質学的な知識等、年縞を解りやすく解説していく予定であります。

 この7万年前というのはホモ・サピエンスと言いますか、人類が、言語とか、認知革命を成し遂げた年代であります。チンパンジーやサルでありますと、せいぜい50頭ぐらいでしかコミュニケーションができないわけですが、150人を超える、いまや数十億人のコミュニケーションを行えるのは人類だけです。サル等は、情報を交換して、抽象的なことを論じたり、いろんなことをするのは不可能でありますが、そういうことを初めて成し遂げたのは7万年前の時代であるといわれています。そしてその時代の地球の、我が福井県の、そして三方五湖周辺の様々なことが分かり、そのことが世界のことにつながっているという、大事な資源であると思っております。

写真2

 今日のシンポジウムでは、年縞をはじめとする研究の最先端を走り続ける先生方のお話を通じて、世界でも傑出した時間の価値を持つ水月湖の年縞を、将来の世代まで守り続けていくことの大切さや、福井の宝としてどのように活用していく、ご専門の方々から様々なお話をお聞き願いたいと思います。

 県民の皆様には、この機会に年縞に対する理解を深めていただくとともに、世界に誇れるものであることを、広くお伝えいただき、研究だけではなく、教育や観光といった様々な場で年縞が積極的に活かされることを期待いたしております。

 さらには、福井県では、1億数千年前になりますが、恐竜博物館がございまして、年間100万人に近い来館者がいらっしゃいますが、これについてもこれから新しい施設をどうするかという議論を進めております。こうした事柄にも思いを馳せていただきまして、今日のシンポジウム、講演会が、皆さまにとって、有意義なひと時になりますよう心から願いまして、ご挨拶に代えさせていただきます。

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