越前古窯「天心茶会」 知事あいさつ

最終更新日 2017年11月18日ページID 037244

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 このページは、平成29年11月18日(土)に越前町で行われた、越前古窯「天心茶会」での知事あいさつをまとめたものです。

 越前古窯博物館の開館を記念いたします天心茶会「献茶式」の開催にあたり、主催者を代表して一言ご挨拶を申し上げます。

 本日は、大変お忙しい中、表千家お家元 而妙斎 千宗左(じみょうさい せんそうさ)宗匠にお越しをいただき、この献茶式を挙行することになり、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。

 また、今回東北から九州まで多数の皆様にご参加をいただき、「天心茶会」を開催できますことを心より嬉しく思う次第でございます。

 お家元様、前知事の栗田福井県支部長様をはじめとする表千家の皆様、博物館の設計・監修をお願いしました中村昌生(まさお)先生、そのほか整備に当たられた関係者の皆様におかれましては、本茶会の開催に多大なるご尽力を賜り、改めて御礼を申し上げます。ありがとうございます。

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 「茶禅一味(ちゃぜんいちみ)」という言葉がございますが、福井には大本山永平寺がございます。禅の心が根付く土地柄であるとともに、茶道の人口が多く茶の湯が盛んな地域でもあります。

 こうした背景のもと、この度、茶道をはじめ伝統文化活動の拠点として整備してまいりましたこの天心堂、天心庵は、本県ゆかりの偉人、岡倉天心先生にちなんで名がつけられています。

 明治時代に活躍した思想家 岡倉天心先生は、福井藩士を父に持つとともに、幼少期から多くの福井人に囲まれてお育ちになり、自ら「福井生まれ」と掲げるなど、福井を「心のふるさと」とされた方です。

 日本の芸術、文化、生活や日本人の美意識が茶の湯だという考え方から「茶の本」を著し、日本文化を欧米に積極的にご紹介をされ、日本の文化・芸術の復興と発展に尽力されたことは、大きな功績であります。

 今回、全国各地からご参加いただきました皆様には、「天心堂」「天心庵」の二つの本格的な茶室を拠点に濃茶、薄茶、煎茶と福井ならではの趣向を凝らした晩秋の茶席を楽しんでいただければ幸いであります。

 実行委員会としましても、今日からの二日間、皆様方にご満足していただけるよう、おもてなしに努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

写真2 

 また、本県は日本六古窯として、日本遺産に認定されました越前焼の産地であります。また和紙や漆器、打刃物、指物など伝統工芸がこの地にコンパクトに立地してございます。この越前古窯博物館では、伝統の匠の技を随所に使用しているほか、お茶の道具にも越前焼を使用しており、こうした所もお目を止めていただきたいと思うのであります。

 この越前の地は、武生地区は古くは紫式部が少女時代を過ごされた地でありますし、この近く旧宮崎村には百人一首にあります歌人・蝉丸の墓所もある歴史ある土地柄ですので、様々なお楽しみをいただきたいと思います。

 岡倉天心先生は「茶の本」のなかで、なんでも新しく世に出るものは優れたものであっても、最初は批判を強く受けるということを書いています。お茶にもかつてそういう歴史があったということであり、今は大きな隆盛を誇っているわけです。ぜひ皆様と共に伝統と文化を活かしながら、新しい課題に積極的にチャレンジをし、その伝統を活かして、ともども地域の良さを発揮しようではありませんか。

 結びに、本日ご臨席の皆様の益々のご活躍とご健勝をご祈念いたしまして、私からのご挨拶に代えさせていただきます。本日は誠にありがとうございます。

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