職員への知事あいさつ

最終更新日 2018年4月2日ページID 038183

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 このページは、平成30年4月2日(月)に正庁で行われた、職員への知事あいさつをまとめたものです。

 いよいよ新年度が始まり、平成30年度の組織改正と人事異動を行い、幹部職員の皆さんにも辞令を交付しました。


 また、100名を超える新採用職員が、県庁職員としてスタートしました。 若い皆さんへの指導や指示をお願いします。

 

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 今年度はいよいよ50年ぶり2巡目の国体・障害者スポーツ大会の開催があります。また、福井ふるさと元気宣言の4年目、最終の年度です。一方で北陸新幹線、中部縦貫自動車道の方向性が明らかになり、新しい交流時代を迎える中、次の30年あるいは50年へスタートすべき節目の年になります。今年は平成30年という節目の年でもあり、しっかりと地に足の着いた仕事を実行してもらいたいと思います。

 組織の見直しと人事異動は、これまで進めてきた政策について着実に成果を上げられるよう、継続性を重視し、最小限にとどめました。その上で、地域鉄道、防災対策、共生社会の推進など、新たな政策を実行するため、さまざまな組織改正を行っています。

 まず、地域鉄道については、北陸新幹線敦賀開業に向け、全力で用地取得に取り組んでいただいた結果、予定通りのスケジュールの中にあります。新幹線敦賀開業に向け、並行在来線、福井鉄道、えちぜん鉄道の安定的な経営やサービス強化を図り、地域交通のネットワークの利便性を高めていく必要があります。

 そこで総合政策部に地域鉄道課を設置し、並行在来線の新会社を設立する32年度までに経営計画を作り、また、地域鉄道の経営強化を目指します。

 次に、防災対策については、今回の豪雪の教訓をもとに、除雪体制、防災体制、あるいは情報ネットワークなどの課題解決を図らなければなりません。このため土木部に安全環境部技幹を兼務する技幹を置き、防災対策の指揮体制を強化しています。

 共生社会の推進については、今回の国体・障スポが、両大会を融合する最初の大会になりますので、県議会などとも様々な議論をして制定した「福井県共生社会条例」、「手話言語条例」の理念の周知、バリアフリー化の実施等、障害者の自立と社会参加を推進していく体制としています。

 また、人材確保はきわめて重要な課題です。人材確保支援センターを開設し、産業労働部を中心に県立大学と県内企業とのつながりの強化による人材確保を図ります。新規学卒者の就職支援体制を、ふるさと県民局若者・定住支援課に一元化して、施策を進めます。

 福井の自然遺産の活用については、平成30年9月の国体前に、「福井県年縞博物館」の開館に向け、体制を進めています。立命館大学との連携も強化していきます。交通条件の改善により、観光営業部の仕事もより広域的・効果的に進める必要がありますので、観光営業部に企画幹(営業推進)を設け、イベントやにぎわいの創出等、総合的に仕事を進めます。

 国体・障スポについては、国体推進局76人を中心に約2千人の職員が兼務などの体制のもとで一丸となって、国体・障スポの成功に導いていく決意です。また皇室のご来県準備のため、行幸啓室17人を人事企画課に新設するとともに、全庁体制の行幸啓本部約400人を設置し、体制を強化したところです。

 こうしたことから、人事異動について、部長級職員は、原則留任または部内の昇任としています。さらに職員の専門性や職務の継続性を図る観点から、引き続き人事ローテーションを原則5年とし、安定的に業務が進められるようにしています。

 また、女性職員の活躍の場をさらに広げるため、過去最高となる11人の女性職員を新たに管理職に登用し、管理職全体で58人としています。

 次に仕事の進め方・考え方について、申し上げます。

 1つ目は、全員が力を合わせて仕事を進めてほしいということです。


 交通体系の整備や人口問題など、課題が複雑であり、一つひとつの部局では解決できません。明確に分けられない仕事が増えるわけですから、ぜひとも仕事の隙間が生じないよう、また、担当分野を狭く捉えないようにしてほしいと思います。むしろ隙間が生じそうなところこそ、その空間に非常に有効なプロジェクトや解決すべき課題があるのだと意識をしてほしい。

それぞれ分担があり、縦割り的になっているのかもしれませんが、縦割りを徹底してはみ出すのはそれでよいのです。縦割りを不徹底にすると隙間ができるわけです。

 横割りもそれが良いのではなく、不徹底だと何をしたいのか分からない組織になりますので、全部で縦横クロスして全体の効果が上がるように進めてほしいということです。


 2つ目は、管理職の皆さんにお願いしたいのですが、最前線で仕事をしてほしいと思います。

 どうしても管理職になりますと、部下や担当に任せるという結果になることが多く起ります。絶えず最前線というのは困難かもしれませんが、全体として最前線で仕事をするように、積極的に「直接的」な仕事ぶりをしてほしいと思います。よく「部の方で先方から話を聞いた」という話を聞くのですが、「方」というのは誰かというと、話している本人ではなく担当者であることがよくあります。やり直して、直接でし直すと話が解決することがよく起ります。

 大事なことはできるだけ直接的な話をし、情報をとり、意見も聞いて仕事を進めることです。そうしないとスピードが欠けて手遅れになったり、せっかくのいいチャンスを見逃し、ピンチをまねいたりしますので、最前線で仕事をするという決意を持って、全体としての組織の効果をあげていただきたいと思います。

 3つ目は、大いに議論をしてほしいということです。

 どうしても組織で一旦議論し、議論した結果を変えないような話し方をすると、仕事が硬直化するし、議論が生じません。皆さんの組織、あるいは課で決めたことはその組織限りでの話が多いわけですので、全体の中でそれが一番いいかどうかは保証の限りではありません。大いに議論をして、いいところは進め、悪いところは直し、全体の力が低下しないようにお願いをしたいと思います。


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 何百年も昔に、蓮如上人が福井県で布教活動を行いましたが、われわれの父祖である当時の人々に「ものを言え、ものを言わないと何を思っているかわからない」「隠微にものを言うな」ということを口うるさく言っておられます。そもそも黙って信じることができたり、黙って良いことをしたりするというのは困難なのです。ものを言いながら対話をして、それぞれ間違っているところは直し、いいところは励ましあうということが宗教の世界でもあったのではないかと思います。


 行政はものを言うこと、ものを言いやすい雰囲気であることが一番大事ですので、お互いにものを言っても気にせず、大いに批判もし、言い合うことは大事だと思います。そういう雰囲気をぜひとも皆さんの中で作っていただき、県民のために大事なことは大いに議論し、互いに成長してほしいと思います。

 以上、総合力を発揮する、最前線で仕事をする、そして大いに議論するという3点を念頭に置き、この1年しっかり仕事を進めていただきますようお願いし、ごあいさつといたします。

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