新採用職員への知事あいさつ

最終更新日 2018年4月2日ページID 038135

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 このページは、平成30年4月2日(月)に正庁で行われた、新採用職員辞令交付式での知事あいさつをまとめたものです。

   本日の辞令交付式に当たり、男性62名、女性42名、あわせて104名の皆さんを福井県の職員としてお迎えすることができました。心からお祝いと歓迎を申し上げます。

 

 県職員としての第一歩を踏み出すに当たり、それぞれの夢や目標、仕事への期待などさまざまな思いを胸に描いていると思います。その新鮮な気持ちが、これから30年あるいは40年近く、皆さんの生活の原点になると思います。今日の思いを大切にし、皆さんの思い描く夢や理想の実現に向けて、それぞれスタートをしてほしいと思います。


 辞令は一人に代表して受けてもらいましたが、これからは一人一人が県の力になるわけですので、ぜひとも頑張ってほしいと思います。
 

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 今日は春爛漫、県庁の周りも桜が素晴らしい日となりました。特に今年は、幕末明治から150年という節目の年であり、福井国体・障害者スポーツ大会が本県で50年ぶりに開催される年でもあります。さらに今年は大雪もありましたので、記憶に残る採用の年になったと思います。この3つを記憶にとどめて、県職員としてのスタートを切ってほしいと思います。

 

 これから5年余り後には、北陸新幹線が金沢から敦賀まで開業します。その頃には、中部縦貫自動車道も大野から岐阜県までつながることと思います。皆さんはこれから30年、40年という公務員生活を経験されますが、その間には新幹線が大阪まで開通し、新しい展開もあるでしょう。エネルギーや原子力の課題も2050年頃までの方向性が出ることと思います。皆さんは、こういう大きな流れの中で職員として仕事をするわけですから、大きなピクチャー(絵)を描きながらそれぞれの分野の仕事を進めてほしいと思います。

 

 福井県は幸い、究極の課題である幸福度、暮らしやすさが日本一の県であり、この究極の課題をしっかり捉えて、少しでも具体化する、分かりやすくする、伸ばしていくという大目標を持って仕事を進めてほしいと思います。

 

 以上、大きな流れや押さえてほしいことを申しましたが、これからのスタートに当たって注意してほしいことを何点か申しますので覚えておいてください。

 

 まず一つ目は、これまで皆さんの多くは学生でしたので、一個人として行動していたかと思います。これからは組織の中で仕事をするので、仕組みが180度転換することになります。皆さんが何かすると、それは組織にとっての問題となるわけです。あまり萎縮する必要はありませんが、全員に迷惑をかけたり、逆にいい影響を与えたりする立場にあることを考えてほしいと思います。特に、法律をきっちり守る、世の中のエチケットを守ることは大事です。何をしたらよいか、何をしなければならないか、頭に入れて行動してほしいと思います。

 

 二つ目に、宣誓書の中に「全体の奉仕者」という言葉があり、どのような意味を持つのかをよく考える必要があります。特に「全体」については、特定の個人にだけ何かするということではないという消極的な意味もありますが、積極的にはどのような意味があるのか考えてほしいと思います。まずは「全体」をできるだけ自分の身近に捉えて、「全体」を理解しながら仕事をしてほしいと思います。例えば、ここのホールで蛍光灯が点滅し始めたとします。担当の職員でないので、「ああ、切れたな。」となんとなく見るかもしれません。自分の家だったら、「取り替えないといけない。」と思うでしょう。「全体」のことでも自分の家のように思ってみると、「こうしないといけない。」と感じると思います。

 

 代表で辞令を受けた電源地域振興の職員だったら、全く自分と関係のない町の仕事をしているけれども、自分の住んでいる町のように思って仕事をするということです。自分に具体的に引き付けて、そこで「全体」のことを思うと、「全体」が理解しやすいし、実際の行動につながりやすいと思います。



 「全体」と自己、「奉仕」と県民という二つの言葉をよく考えてください。

 

 三つ目に、若い方が自分自身のことを「力不足」と考えることがありますが、この点について申し上げたいと思います。まず、皆さんはずいぶんと勉強され、優等生だったのではないかと想像します。そうすると現在の自分の力について逆に自信をもっていないかもしれない。しかし、力はあるわけです。数学でいうと、ベクトルの長さがほとんどなく、どっちを向いているかも分からない状態ですが、矢印は皆さんの職場の使命に応じた向きにあります。皆さんには、まだ小さいけれどもベクトルがあり、「福井県全体の行政の大きなベクトルのひとつである。自分はその力の一部である。」と自覚していただく必要があります。そして、できるだけそのベクトルを力強く、長く、方向をはっきりさせて仕事を進めてほしいと思います。



 そのためには、はっきりものを言う、そうして周囲から訂正もうけて自分のベクトルが曲がっていないか調整する必要があります。とくに、県庁の中、世の中のことについて、良いことは徹底的に真似をして、逆にそうでない良くないことは真似などしないように注意してください。



 これから皆さんには生涯に渡って、公務という仕事の進め方、技術、方法を学んでほしいと思います。こうした「技術」を具体的に身に付けて、そして体験、経験をして、その成果が分かるというのが仕事の「楽しさ」であり、人生の楽しさだと思います。「自分でよく考え」、「実際に経験し」、「それを繰り返す」ことが、「創造し、成功する」ということだと思います。

 

 福井県にグッドジョブ賞、グッドウィル賞という賞があります。グッドジョブ賞というのは、チームで成果を上げた職員を、グッドウィル賞というのは、社会貢献などを行った職員を表彰するものです。県庁に入ってから数年後に、その賞を受ける先輩達が毎年何人かいます。その賞を受けるために仕事をするわけではありませんが、「チーム・スピリット」を共有して、これだと思うことをやってほしいと思います。



 再度いいますが皆さんは力不足を感じるかもしれませんが、あなたたちの力は決して不足していません。皆さんのできないような仕事は決して目の前に現れません、そんな難しいことは気付きもしないと思います。それでよいのですし、気が付いた仕事は必ず皆さんの力でできる仕事ですので、力を十分に出し切って仕事をしてほしいと思います。
 

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 最後に、職場でも県民に対しても、よく気の利く職員になってください。ぼんやりしない、自分中心でなく、相手がどう思っているかを絶えず気を付けるようにしてください。

 

 新採用の皆さんは、男性と女性がほぼ半分ずつです。互いに切磋琢磨して、良い友人関係を築いて、仕事を進めてください。時には気晴らしも必要ですし、楽しみも大事です。うまくバランスを取りながら、健康管理にも気を付けて公務員としてのスタートを切ってください。

以上、何点か申し上げましたが、大事なところは記憶にとどめて進めてほしいと思います。

 

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