「南部陽一郎博士のノーベル賞受賞記念の碑除幕式」あいさつ

最終更新日 2011年10月22日ページID 015820

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 昨夜来、雨が降り、朝はまだ雨が残っている感じだったが、だんだん晴れてきて、南部陽一郎博士のノーベル賞受賞記念の碑の除幕の時間には、日差し眩しいくらいであった。藤島高校において、生徒会長や校長、田中明新会会長、小林記念碑設置実行委員長と除幕を行い、次のようなあいさつをした。 
(平成23年10月22日(土)) 


  南部陽一郎先生のノーベル賞受賞を称える記念碑が、藤島高校同窓会「明新会」の田中廣昌会長をはじめ、小林実行委員長など多くの関係者の皆様のご尽力により建立され、本日、除幕式を迎えられましたことを、心からお喜び申し上げます。あいさつ
 南部先生が幼少期を過ごし、科学への興味や探究心を育んだこの福井の地、特に先生が4年間通われた旧制福井中学校の流れを汲むこの藤島高校に、先生の偉業を後世にまで伝える記念碑が建立されたことは、大変意義深いことです。
 さて、ノーベル賞を受賞された翌年、南部先生から福井の子どもたちに向けて「Boys and Girls, Be Ambitious!」と「個性をもって生きよう」という2つのメッセージをいただきました。
 これらの言葉には、大きな夢をもって世界に飛び出し、研究に邁進してこられた南部先生の生き方が表れており、先生の思いを1人でも多くの子どもたちに引き継いでもらいたいと思っております。
 このため、県では、先生のお名前を冠した「南部陽一郎記念 ふくいサイエンス賞」を創設し、理科や数学のコンテストなどで優れた成績を収めた中高生を表彰しており、昨年は、みなさんの藤島高校の生徒5名を含む20名の中学生・高校生が受賞されています。
 いま、科学技術、政治・経済などさまざまな難問があります。今年は、こうした問題が噴出した年でもあります。こうした問題を打開するために、南部先生の業績をしっかり受け止めながら、先生の導きのもとに後輩の我々が科学的な精神力をもって全力で取り組んでいくことが重要です。
 また、今日ご列席の4人の南部先生の同級生の中におられるお一人が廣嶋先生であることがわかりまして、先生は丹生郡の朝日小学校時代の私の五年生のときの担任の先生であり、55年ぶりにお会いしました。これもすばらしい縁かと思います。
 この記念碑を目にされる高校生たちが、南部先生の偉業に思いを新たにし、世界を舞台に活躍する科学者や技術者を目指し、科学創造立国日本の担い手として成長してくれることを、大いに期待しています。


     記念碑の碑文(南部先生から送られた言葉から)

       The laws of nature are simple, yet the world is not boring.
       It’s an ideal combination.
       自然界の基本法則は単純だが、世界は退屈ではない。
       何と理想的な組み合わせではないか。
 

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