このページは、平成２０年４月２日（水）に福井県警察学校で行われた福井県警察学校入校式でのあいさつをまとめたものです。

　本日ここに、福井県警察学校初任科入校式が厳粛に挙行されることを、心からお喜び申し上げます。

　今回入校された皆さんは、採用試験の難関を見事に突破され、本日晴れの日を迎えられたところであり、皆さんはもとよりご家族の方々も、さぞお喜びのことと心からお祝いを申し上げます。

　さて、福井県では、治安対策として、昨年４月に県警察本部と共同で策定した「福井治安向上プラン」に基づく様々な施策や事業を精力的に推進しています。その結果、平成１５年以降の刑法犯認知件数は５年連続して減少し、刑法犯検挙率も引き続き全国上位を維持するなど、治安の回復傾向を維持することができました。

　しかしながら、車上狙い、性犯罪、子供に対する声かけ事案等が増加するなど、県民の安全・安心を取り巻く情勢は依然として厳しい状況にあります。

　「安全・安心な県民生活」を実現するためには、治安の回復傾向を定着させるとともに、治安再生の道筋を確実なものにしなければならず、県民の警察に対する期待はますます大きくなっております。

　警察の任務は、国民の生命・財産を保護し、社会の安全と秩序を維持することであり、県民が明るく平和で幸せな生活を送り、安心して社会活動を営むことができるのは、皆さんの先輩方が犯罪の抑止・検挙・交通の取締り等、日夜その職務に精励され、責務を全うしているからであります。

　ここで、皆さんに３点申し上げたいと思います。

　１点目は、福井県は治安や犯罪抑止の面では全国上位でありますが、高速道路や北陸新幹線の整備の問題など、様々な影響が本県に及んできていますので、力を合わせ、引き続き本県の治安状況を維持向上させることが重要であるということです。

　２点目は、警察の業務が、何か特別で特殊な仕事であるとは思わないでいただきたいということです。治安・安全・安心は、住民に直結する政治や行政の最も重要な仕事であり、県行政の共通する仕事です。皆さんは、その最先端で任務の重い仕事をされておられるということです。

　３点目は、皆さんはこれから様々な試練に立ち向かうと思いますが、試練はそう長く続くものではありませんので、果敢に心して挑戦すれば、試練は自ずと去っていくということです。

　以上３点申し上げました。

　皆さんは、警察官または職員として必要な知識と技能を身につけるため、本日から警察学校で勉学や訓練に励んでいただくわけであり、立派な警察官または職員に成長され、県民の安全と安心を守るためにご尽力されることをお願いし、お祝いの言葉にします。