ふくいスーパーサイエンスフォーラム2008あいさつ

最終更新日 2010年2月4日ページID 006582

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 このページは、平成20年8月12日(火)にアオッサで行われた「ふくいスーパーサイエンスフォーラム2008」でのあいさつをまとめたものです。

200407あいさつ写真1 皆さん、おはようございます。
 本日は「ふくいスーパーサイエンスフォーラム2008」を開会したところ、高校生を中心に多くの皆さんのご参加をいただき、厚くお礼申し上げます。

 さて、このフォーラムでありますが、世界の優れた科学者から先端科学の知識を直接教えていただく機会を設けることを目的に、今年度からスタートしたものであります。
 講師をお引き受けいただきました白川英樹先生には、公私ともご多忙の中、私ども福井県からの申出にご快諾いただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

 本日、会場には、県内の各高校から400人以上の生徒の皆さんが集まっています。皆さんの元気な様子を見ておりますと、私も自分の高校時代を昨日のように思い出します。
 私も福井で高校時代を過ごしましたが、当時、あることを教えられると、「これは何の役に立つのか」、「なぜそうなるのか」と素朴に疑問に思いました。しかし、なかなかその答えを見つけたり、あるいは、納得できる答えを教えてもらえなかったことを記憶しています。科学分野の問題について、本日このようにすばらしい機会を持てることは、とても良いことだと思います。

 昨日は北島選手が100m平泳ぎで優勝しました。おそらく泳いでいる途中には、自分が1位なのか2位なのか、よく分からなかったのではないでしょうか。我々もいろいろなことをしますが、今どのくらいの位置にいるのか分からずに、周りが見えずに行動していることが意外に多いと思います。
 学問の世界でも同じだと思います。全体を先に教えていただくと話がよく分かります。その道を極めた方に習うことにより、理解はさらに増すものと思います。
 本日のフォーラムの講師に、ノーベル化学賞を受賞されました白川英樹先生をお迎えしたことは、全体を見渡した高いご見識から、科学の話を伺うことにより、皆さんの日頃モヤモヤした気持ちがすっきり晴れて、自分でもっと調べたい、勉強したいという思いを強くするのではないでしょうか。白川先生には世界最高の科学のガイドとして、福井の子供たちをサイエンスという「知の山」に、楽しく時には厳しくご指導をいただければありがたいです。この後、白川先生が講演をされますが、「プラスチックは電気を通さない」という世の常識をどのように打ち破ったのか、その姿勢や考え方をよく聴いてほしいと思います。

 今ちょうど夏休みでありましてNHKのラジオ第一で8時半から12時まで「夏休み子ども科学電話相談」という番組が放送されています。高校野球が行われていますので、少し中断していますが、様々な疑問を小学生が先生に投げかけています。

 先日、このラジオを車中で聴いていましたら、福井県の子供がめずらしく質問していました。その質問は、「ホッキョクグマは冬眠するのですか。もし冬眠するのなら、どんな冬眠をするのですか」というものでした。この質問自体もおもしろいのですが、福井県の子供が積極的に質問してくれたことが何より嬉しかったです。
 皆様方にも積極的にいろいろな勉強をしてほしいと思います。

 以前、このフォーラムが開催されるということでしたので、本を2冊読みました。
 一つは、オーストリアの物理学者シュレーディンガーの量子力学と生命に関わる本、もう一つは、マンハッタン計画にも参画したアメリカの物理学者ファインマンの本です。ファインマンの本の題名は面白く、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」というもので、この科学者の伝記であります。大変参考になりました。

 皆さんには、それぞれ研究そして日頃の学習、また、幅広い勉強をしていただきまして、福井県で学び、そして、これから世界に羽ばたいてほしいと願うものであります。
 本日のこのフォーラムが、皆さんの将来にとって大きな一つのきっかけとなることを心から祈念申し上げ、開会のごあいさつとします。

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