平成20年末に当たっての知事あいさつ

最終更新日 2010年2月4日ページID 007509

印刷

このページは、平成20年12月26日(金)、年末に当たっての職員に向けての知事のあいさつをまとめたものです。

 平成20年の仕事納めにあたり一言ごあいさつ申し上げます。今年は「暦の関係」で、例年より2日ばかり早く、今日が仕事納めになります。

 この1年を振り返ると、国の内外を問わず激動の年でありました。みなさんも大いに実感していることと思います。

 今年は原油・原材料高という問題に立ち向かわなくてはならないと思っていましたが、新たに世界的な金融危機による景気の悪化への対策が必要となりました。文字どおり「グローバル化」という全地球的な動きの表われだと思います。

 このような問題に立ち向かうためには、世界全体の景気動向を注視しなければなりませんが、まずは、絶えず身の回りを見つめ、県民の雇用や中小企業対策を着実に実施していかなくてはなりません。
 いずれにしましても、年明け以降、様々な課題が現実化すると思いますので、引き続き力を合わせて取り組んでいかなくてはならないと思います。

 すでに、ここ1、2か月の間、具体的な景気あるいは雇用対策を予算や事業で実施しています。仕事納めとは別に年末いっぱいまで、ジョブカフェやハローワーク、市町などの雇用相談体制を強化しておりますし、また融資の窓口なども開いております。年明け早々には、様々な就職説明会も催して、県民の不安が生じないように努めていきたいと思います。

 また、この年末年始の間、雇用や中小企業の話が耳に入ると思いますので、このような情報を聞いたり、意見を交わしたりしながら、年明け早々には具体的な対策をとることができるよう心配りをしていただきたいと思います。

 一方で、北陸新幹線については、福井までの認可・着工、敦賀駅部の整備、南越駅の設計など大きく前進しました。これまで40年近くにわたって県民の悲願であった新幹線に大きな方向付けがなされた、画期的な年末の予算編成の成果であったと思います。
 今回の成果は、国会や県議会、関係団体、そして何より県職員が力を合わせて進めた結果だと思っています。新たな年にもさらに積極的に取り組んで、できるだけ早く認可手続きが行われ、予算が執行されるよう、ともに引き続き努力していきたいと思っています。

 さて、今年は明るい話題がありました。
 年末に、小学館の流行情報誌DIMEの「トレンド大賞・特別賞」を受賞しました。これは、「ちりとてちん」の放映、小浜市(オバマ氏)の活躍、ペイリンさんの眼鏡、学力調査での好成績、「ふるさと納税」の提唱などによって認められたものだと思います。

 いろいろ幸運にも恵まれたとは思いますが、各分野にわたって日ごろから、地道に仕事を進めていただいた結果だと思っています。みなさんの努力に御礼を申し上げたいと思います。

 さて、この受賞理由の中に「ふるさと納税制度の実現」がありました。これは地方から提唱して、いまや全国に定着しつつある新しい制度です。納税者自らが寄付を通じて税の納付先を選ぶことができるという「納税者主権」という考え方です。また、それぞれの自治体が施策を切磋琢磨して競争し合うことを導くものです。そして、ふるさとを大事にしようという機運を盛り上げるものでもあります。すでに、本県には600件、6,000万円を超えるご寄付をいただいています。来年度以降も地道に働きかけをし、また、制度として不都合な点については、国に要請して直していくべきだと思っています。

 そして、今年は、南部陽一郎先生がノーベル物理学賞を受賞されるという素晴らしいニュースが届きました。電話で直接お祝いを申し上げたところ、「昔から福井の教育が素晴らしかったから、私のこの成果がある」とおっしゃっていただきました。

 先ほど言いましたように、福井県は昨年、今年と「全国学力・学習状況調査」で最上位の成果を収めております。こうした福井の教育の良さを全国に紹介しながら、日本の教育力の向上を、福井県が先頭に立って進めていきたいと思っています。

 この春、年度初めにあたり、「総合力を発揮して、県庁の仕事のレベルアップを図ること」を申し上げました。これまでお話した様々な政策は、いろいろとお願いしてきたことが日の目を見たということだと思いますが、これまで以上に努力をする必要があると思います。

 これから、さらに経済情勢が悪化することが危惧され、自治体の財政も予断を許しません。このような中で、行政も民間も力を合わせなければなりませんし、県庁の中でも上司と部下と言わずに、みなさんが気持ちを一にして仕事をしていただかなくてはなりません。

 また、それぞれの部局が縦割りにならずに総合力を発揮しなければなりません。
 例えば、農業では、福井県が提唱した「地域農業サポート事業」がありますが、これも決して行政だけでは成果を挙げることができないものだと思います。
 福祉や医療についても、例えば、陽子線がん治療施設を整備して「がん治療日本一」を目指しておりますが、関係する部局が力を合わせて実行しなければならない訳でありまして、これまで以上に総合力を発揮していただきたいと思います。

 ところで、来年は、6月7日に天皇皇后両陛下をお迎えして、一乗谷朝倉氏遺跡で第60回全国植樹祭が開かれます。これを契機に、福井県の森づくりを進め、まちや住まいの周辺を花や緑で飾っていこうという息の長い運動を進めてまいります。植樹祭が成功するよう、みなさんとともに準備を進めてまいりたいと思います。

 また、冒頭申し上げました北陸新幹線の具体的な認可の決定を受けること、そして、年明けになりますと中部縦貫道について国への要請を進めてまいります。このような基本的なインフラの整備を、他の地域に負けないように、一日も早く進めていかなければなりませんので、引き続き努力してまいりましょう。

 いよいよ明日からは年末年始の休みであります。何かとお酒を飲む機会が多いと思いますが、くれぐれも飲酒・酒気帯び運転を起こすことのないようご注意をお願いします。

 職員の皆さんには、県民の先頭に立って、模範となって頑張っていこうという心構えが大事だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 仕事納めにあたりまして、今年一年を振り返りますとともに、みなさんには、よい新年を迎えていただきたいと思います。

アンケート
ウェブサイトの品質向上のため、このページのご感想をお聞かせください。

より詳しくご感想をいただける場合は、までメールでお送りください。

お問い合わせ先

(地図・アクセス)
受付時間 月曜日から金曜日 8時30分から17時15分(土曜・日曜・祝日・年末年始を除く)