金津高等学校卒業証書授与式あいさつ

最終更新日 2010年2月4日ページID 008040

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 このページは、平成21年3月3日(火)に金津高等学校で行われた、卒業証書授与式でのあいさつをまとめたものです。

210303あいさつ写真1 皆さんおはようございます。
 今日は金津高校の卒業式でございます。卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。

 ただいま校長先生から式辞がございましたが、皆さんは今日から新しい社会へ旅立たれるわけでございまして、いろいろ思っておられることが多いのではないかと思います。

 県におきましては様々な工夫をしながら教育に当たっておりますが、ご存知のように、昨年そして今年、福井県の子供たちが学力や体力で日本一の成果を収めました。また、昨年は南部陽一郎先生がノーベル物理学賞を受賞され、先生にお電話でお祝いを申し上げたところ、先生は「自分がノーベル賞を受賞できたのは、福井県の教育がすばらしかったから。そして自分は朗らかに生きてきた」とおっしゃっておられました。

 皆さんはこうした福井県の教育を受けたわけであります。すばらしい底力と実力が皆さんの中にきっとあるはずですから、それを大事に誇りながら、新しい世界に旅立ってほしいと思います。

 さて、今日はひとつだけ卒業生の諸君に申し上げたいことがあります。
 皆さんは卒業してから社会に出られたり、あるいは大学に進学されたりしますが、もうこれから試験とかテストは原則ありません。非常に楽だと思われるかもしれませんが、意外とそうではないのです。世の中が見えないところで皆さんにいつも試験をしてくれるのです。これはもうペーパーではありません。皆さんの頑張りを世の中がよく見ており、それに応じて皆さんの将来がかかってきます。

 ですから、これからは是非ひとつのことに一生懸命取り組んでください。一つひとつ地道に進めていただくことが大事です。そうすると様々なチャンスがやってきます。チャンスは見逃すこともありますし、はっきり見えないこともあります。しかし、ひとつのことに一生懸命取り組まないと、チャンスはなかなか見えてこないというのが私自身の経験でもあります。

 これまで18年余り、前半は20世紀でありましたし今は21世紀であります。これから21世紀のほとんどを生きていくことになると思います。場合によっては22世紀を生きられる方がいらっしゃるかもしれません。ご自身が思ったひとつの事を大事にしていただきたいのです。

210303あいさつ写真2 古典の授業で徒然草を習ったと思いますが、その中で、何でもこっそりうまくなることはないと言っています。隠れて練習をしてアッと言わせてやろうなどということは、空想することはできても実現は不可能です。大勢の前で失敗をし、「おまえおかしいぞ、下手だな」と言われながらだんだん上達し、トレーニング次第では名人になれることさえあります。ですから恥ずかしいという気持ちはあまり強く持たないで、先をじっくり見ながら行動してください。

 これから様々なことがあると思いますが、どうか健康に留意していただいて、明るく朗らかに、そしてひとつの事をしっかり追ってほしいと思います。

 以上簡単ではございますが、お祝いの言葉といたします。本日は、誠におめでとうございます。

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