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ホーム > 知事あいさつ > 平成21年度新採用職員辞令交付式あいさつ
最終更新日 2010年2月4日 | ページID 008243
このページは、平成21年4月1日(水)に県庁で行われた、平成21年度新採用職員辞令交付式での知事あいさつをまとめたものです。
皆さん、おはようございます。 今日ここに、93名の新採用の皆さんをお迎えし、心からお祝いを申し上げます。苦しい試練を経て、ふるさと福井に採用され、それぞれの部署に配属されたわけですが、皆さんは厳しい経済・社会情勢の中で福井県職員になるわけであります。 今日は、同時に民間の方でも入社式などが行われておりますし、あるいは残念ながら社会人にまだなれないという方もいらっしゃると思います。同世代としてそういう方々の気持ちも共有しながら県職員として仕事をしていただきたいと思います。 さて、本年度の皆さんの様子を人事担当から聞きましたところ、「落ち着きがあって、まとまりのある」ということでした。まとまりすぎると困るといったこともありますが、皆さん、どうかこれから元気を出して、持っている情熱を表に出して大いに活躍してほしいと思っております。 そこで、まず第一に申し上げなければならないのは、最近の経済状況であります。 最近の経済状況は、新しい企業経営あるいは経済風土をつくり直す、大きな転換点にあると思います。 皆さんは各部署に配属されますと、中小企業や産業政策など直接企業とやりとりがあるところもありますが、農業や水産業や林業をどうしていくか、そして雇用をどうやって確保していくかという問題など、大変難しい問題に直面します。また、土木ですと、公共事業ですが、いかに有効需要を起こしていくか、こういったことはそれぞれ皆さんが仕事をする新しい分野でも起こると思います。その他の仕事もすべて今日の経済・不況対策に関係があるはずです。そうしたことをここ数年間は念頭においていただきたいと思います。 表現はともかく、100年に1度の大きな危機だといわれています。皆さんが就職した年はそういう年であったということを念頭において、よく目を開いて、耳を立て、行動してほしいと思います。これは極めて大事なことであります。この難局をしっかり体験して、皆さんのこれからの公務員としての基礎を作ってほしいと思います。 さて、最近の福井県の状況でありますが、昨年は、小浜市(オバマ氏)の活躍、ペイリンさんの眼鏡など、福井県の取組みが全国に注目され、話題になりました。また、福井県の子どもたちの学力や体力が日本一という話題もありました。さらには、福井県から提案した「ふるさと納税」が全国に知れ渡りました。地方団体が具体的な提案をして、それが日本全体の税制になることは、地方自治においてこれが初めてではないかと思います。 このように、福井県はあまり知られてはいない県だと思われているかもしれませんが、福井県をもっと良くしよう、もっと知ってもらおうという動きを、厳しい環境ですが、さらに力強く高めていくということは、若い人のエネルギー、皆さんにかかっていると私は思っています。 特に、この4月1日から「観光営業部」という新しい部を作りました。福井県の良いところを全国に売り込んでいこうという気持ちを組織としてつくったものです。 なかなか営業というのは大変です。漢字学の白川静先生によると、「営」という字は、上の部分は火という字が二つ付いているのを簡単にしたものということです。かがり火を表しています。また、下の「呂」のような部分が建物の部分、つまり役所といいますか、仕事にいそしむ場所を表しています。「営」というのは、火をともして政治や行政などの仕事に励もうという、そういう要素を表した漢字であります。現在では「営業」という言葉は民間で多く使われている用語ですが、もともとはそういうことでありまして、それは民間でも県庁でも同じです。 皆で一緒に力をあわせて行動して、取り組んでいこうという気持ちを持って、また、それぞれの部や課でそういう仕事はあると思いますので、大いに頑張ってほしいと思います。 それから、北陸新幹線や中部縦貫道、これもこの年末および年度末に方向が出ました。そして、出来るだけ早く着手をしなければなりません。また、舞鶴若狭自動車道も平成26年度には敦賀までつながります。そうなると、皆さんが県庁でお仕事を始めて5年、10年後には、これらが完成し、福井県の立地条件は大きく変わりますので、仕事においてそういう視点を持ってください。 ここに私が手にしている「ふくい2030年の姿」というレポートを若い県庁職員が作ってくれました。メンバーの中でも若い方は、皆さんよりも2、3歳年上か、ほとんど同じ年齢です。20人くらいのメンバーで作業しました。2030年といえば皆さんは50歳近くになっていると思います。このレポートを初任者研修の際に皆さんにお配りしますので、一読してください。これから福井をどうしたらいいか、先輩たちがどう考えているか、新入職員の立場ならどんな福井の姿を描くか、よく勉強してください。 最後に、これから心がけていただきたい点をいくつか申し上げます。 一つは、皆さん背筋を伸ばしていただいておりますが、背筋を伸ばして姿勢を良くしてください。姿勢というのは心の中、エネルギーから来るものです。 二つ目は、言葉をはっきり話してください。これからは私用の言葉ではなく組織の一員としての言葉です。自分だけの言葉ではありませんから、情報を共有し、正しいことを正しく分かり合わなければなりませんので、言葉遣いはこれまで以上にはっきりするようにしてほしいと思います。 三つ目は、大いに論議してください、物を言ってください。黙っていると困ります。黙っている人たちは、恥ずかしい目にあうのではないか、誰かを傷つけないだろうか、その方が楽なのではないか、きっとそのように思っているでしょう。しかし、そう思わないでほしいのです。大いに論じてください。もちろん慎みというのも必要ですけれども、論じ合うという習慣を身につけてほしいと思います。皆さんの先輩たちにも同じことを言っておりますので、大いに物を言ってほしいと思います。 それから、先輩からの助言を尊重してください。そして、間違っているところは直すようにしてください。学校と違って会社は組織ですので、あまり細かく言われることはないと思ってください。一回しか言ってくれないかもしれませんし、助言を尊重しないと二度と言ってくれないかもしれません。そうなるとそこで皆さんの進歩は止まるわけです。周りの人たちの助言や言われたことは、細心の注意を払って仕事を進めなければなりません。 そして皆さんは組織の一員です。皆さんの力は小さい一つかもしれませんが、一つひとつの力が県庁を動かし、県民の幸せを進展させるということは、毅然たる事実ですから、このことをはっきり自覚してほしいと思います。 諸君の力は一年一年大きくなっていきますから、その覚悟で仕事に臨んで欲しいと思います。どうか今日から、県民のためにエネルギーを最大限に発揮されるようお願いしまして、私のあいさつといたします。
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