2つめは、近年、世界的規模での経済・金融危機や新型インフルエンザの流行など、暗い話題が先行し、非常に厳しい世の中になっております。しかし、こうした時こそ、皆さんは希望を持って行動してほしいということです。
福井県出身でノーベル物理学賞を受賞された南部陽一郎先生から、昨年、福井の若者たちに色紙の形でメッセージをいただきました。そこに書かれていたのは「Boys and Girls Be Ambitious!」という言葉であります。クラーク博士風に言うと「大志を抱け」という意味だと思いますが、キリスト教思想家として著名な内村鑑三、この人は名前は知られているが本はあまり読まれていないかもしれません。こういうものを少しずつ読むということが古典を読むということでもあります。さてその著書の中で、希望を普通の「Hope」ではなく「Ambition」という英語をあてておられます。つまり「Ambition」というのは、「若者の皆さん、希望を持って具体的に行動しなさい」と呼びかけているのではないかと思います。
そういう意味で、皆さんにはぜひ希望を持って大学生活をしていただきたい。