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ホーム > 知事あいさつ > 丸岡高等学校創立百周年・城東分校開校五十周年記念式典 知事祝辞
最終更新日 2013年10月15日 | ページID 024737
このページは、平成25年10月5日(月)に丸岡高等学校で行われた、丸岡高等学校創立百周年・城東分校開校五十周年記念式典での知事祝辞をまとめたものです。
皆さんおはようございます。 きょうは丸岡高等学校創立100周年、城東分校開校50周年という大きな記念の日です。記念式典が盛大に挙行されますことを、まず心からお喜び申し上げます。 ただ今ごあいさつがございましたが、皆さんの丸岡高等学校は大正2年に作られました。それぞれ様々な変遷を経て、今日に至っております。その間、時代は大正、昭和、平成、そして昭和23年には福井大震災にもみまわれました。厳しい試練の中で創立100周年を迎えられ、また分校開校50周年を迎えられたということに、心から敬意を表します。 皆さんの学校は文武両道の達成をめざす学校です。生徒一人ひとりを大切にした、皆さんの能力を最大限に引き出す教育を実践しておられます。 今日まで卒業された2万人近くの多くの立派な方々が、県内にとどまらず全国や世界で活躍しておられます。今ちょうど東京で3回目の国体が開かれていますが、この東京でのオリンピック開催は2020年で、この2年前の2018年には福井国体が行われます。皆さんの学校の部活動はサッカー選手権25回の出場を誇っております。サッカーをはじめ新体操、剣道など運動部の活躍は目覚ましものがあります。 また、南部陽一郎記念福井サイエンス賞最優秀賞を受賞した科学情報部の文化活動の様子も素晴らしいものです。勉学の方でもがんばって、多くの大学に進学しておられます。 一方、定時制高校の城東分校は「自主自立の精神を培い、責任を重んじ規律を守る社会人の育成」を教育目標に掲げながら、戦後の集団就職などの様々な機会に、地域の産業のためにがんばってこられました。現在は新たな教育課程に向かって歩みを進めているところです。生徒の皆さんにはぜひともこうした丸岡高校の素晴らしい伝統を引き継いでほしいと思います。 私は越前町の県立丹生高等学校を卒業しました。今お話を聞いていてふと実感したのですが、私はちょうど50年前に高校を卒業しました。ちょうど50年前が皆さんと同じだということです。こういう風になると思ってください。 丸岡高校ほど立派ではないかと思いますが、学校の様子もよく似た学校です。皆さんの勉強の様子、運動の様子、お気持ちも何となくわかるような気がします。 今日はせっかくの機会ですので一、二点申し上げます。 今ちょうど車で来たのですが、ラジオで森鴎外のことを放送していました。そこで森鴎外の「じいさんばあさん」という、おじいちゃんとおばあちゃんのことを書いた小説を思い出しました。 江戸時代のある新婚夫婦、と言っても皆さんより数歳年上くらいの年齢だったと思いますが、結婚した直後に、侍である夫の方が喧嘩をして喧嘩相手を斬り殺してしまいます。その罰として、江戸に住んでいたこの夫は有馬氏が治めるこの丸岡藩に預けられ、地元の人たちに剣術や書道を教えたりして50年近くを過ごします。奥さんの方は江戸のどこかのお屋敷で奉公をして再会を待つのです。しかし、歳月がどんとん経って、ようやく70歳ぐらいに罪を許され、夫婦再会し、相手の方も年をとりましたが新婚同様、またひとつ屋根で再び生活をします。その時の様子を短編にしたもので、この間50年希望を失わず、夫も妻もじっと相手の事を待って、再び夫婦で寄り添うことができたというお話です。 皆さんの今の若い気持ちに合うお話かどうかわかりませんが、長い間あることをずっと継続して嫌にならないで持ち続けると、再び自分たちの思っていることが実現するという話です。 先ほど篠岡という名の丘を登ってまいりましたが、正面に丸岡城が見下ろせる素晴らしい場所でした。ちょうどこの有馬藩のお城に関係のある話をと思って申し上げました。 もう一つ継続のお話をしたいと思います。 私はかれこれ3年間ぐらいラジオで放送されている基礎英語を聞いています。中学1年向けから3年向けまで、1日に3回放送があるのですが、それぞれ15分ずつ毎日合計45分ぐらい完全ではありませんが、だいたい聞いています。 易しいかと思っておりましたが、聞いてみると聞いたり話したりすることは非常に難しいのです。字で見ると何でもないのですが、それでも3年間聞いていますと、英語で話された言葉とか、英語で放送されたものが何となくわかるようになりました。 正直、50年前にこういうことをやっておけば良かった、現在では手遅れすぎてあまり役には立たないかもしれないとも思います。しかしこのような自分の経験からみても、嫌にならないで何かをずっとやり続けることで、意外と物になるものだと身体ではじめて実感しました。 二つ継続の話をしましたが、皆さん方にはスポーツや勉学等を継続してください。人生において、あまり目先のことにとらわれず、30年もしくは50年という長い間、希望や思いをしっかり持っていてください。これからさらに丸岡高等高校の伝統を引き継いでがんばってほしいと思います。 最後になりましたが、本校創立100周年、また城東分校開校50周年をきっかけに、福井県立丸岡高等学校が、教職員の皆さん、そして学校を支えて頂いている地元の皆さんとともにさらなる発展を目指して邁進されますことを祈念申し上げまして、お祝いの言葉にいたします。 おめでとうございました。
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