去る4月末、ノーベル物理学賞の南部陽一郎博士と大阪大学で会う機会がありました。福井の子どもたちにお言葉をいただきたいとお願いしたところ、後日、先生の言葉が書かれた色紙を送っていただきました。そこに書かれていたのは、「Boys and Girls Be Ambitious!」という言葉です。昔風に言うと、「少年少女よ大志を抱け」というような言い方になるかも知れません。クラーク博士の「Boys Be Ambitious」という言葉が浮かんできます。
その後、内村鑑三のキリスト教的な思想の本を読みました。これは明治27年の本で「後世への最大遺物」という講演録なのですが、その中で内村鑑三は、希望を普通の「Hope」ではなくて「Ambition」という英語をあてております。ということは、「Boys Be Ambitious」という言葉は「少年よ大志を抱け」というよりも、「子どもたちよ、希望を持って行動しなさい」という訳が、現代なら適しているのではないかと私は個人的に思っています。希望学の先生が定義している希望は、Hopeを持ってActionをする、これこそAmbitionではないかなと思います。
全国学力・学習状況調査によると、福井の子どもたちは学力、体力、日本一でありますが、意外と希望を持つ割合が低い調査結果になっています。これはなぜかということを疑問に思っており、ぜひ解明していただきたいと思います。