令和4年度第1回 福井県・福井商工会議所青年部連携企画「つなぐ図書バトン・つむぐ読書の輪」

最終更新日 2022年8月29日ページID 050353

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福井県・福井商工会議所青年部連携企画「つなぐ図書バトン・つむぐ読書の輪」では、県内経営者等がおすすめする本などについて発信します。

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稲葉 大樹氏(福井腰痛整体かるらく 代表)

◆おすすめ本
学問のすゝめ』 福沢諭吉∥著 檜谷昭彦∥現代語訳・解説 三笠書房
ソクラテスの弁明』 プラトン∥著 納富信留∥訳 光文社古典新訳文庫
『養生訓』 貝原益軒∥著、伊藤友信∥訳 講談社学術文庫

インタビュー

今のお仕事はどんなお仕事ですか?どうして起業しようと思ったのか、一番大きな理由は何ですか?

現在の職業は整体・スポーツトレーナー・コーチ、セミナー講師をしています。理学療法士として7年程勤務した後に起業しました。令和元年に起業して現在4年目です。
起業した理由は、「自分の技術を誰に使うべきか」を考えたときに、自分の培ってきた技術を若年層や生産性の高い世代に使う事で社会貢献できると感じたことが1番大きな理由です。

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今、読んでいる本は何ですか?読書する本はどうやって見つけられますか?読書の目的や、読書の楽しみはどんなことだと感じていますか?

今読んでいる本はプレゼンテーションに関する本が多いです。なぜかというと、今自分の仕事に説得力が必要だからです。読書する本は基本的に自分に必要な能力もしくは足りない能力を探す事が大切だと考えています。
読書の楽しみは知らない事を知れるという知的好奇心とその情報から新たに導かれる想像ができる事です。言葉を知らなければ表現できないのと同じで、情報を知らなければ解釈が出来ません。読書はその基礎となるものです。

高校生の頃の、読書の思い出はありますか?

高校生の頃の読書で一番の思い出は手相の本です。高校3年生の時、ちょうどテレビで手相占いが流行っていたのですが、当初は手に自分の事が書いてあるなんて本当かなと調べてクラスメイトに試してみたら意外と当たった事を覚えています。バーナム効果なんて言葉は知りませんでした(笑)。その後、短大に入り同級生に手相の人と紹介され500人ほど手相をみることになりました。

おすすめの3冊について。どんな本ですか?おすすめポイントなど教えてください。

高校生のみなさんはなぜ学んでいるのでしょうか?そして何を学ぶのが1番良いのか分かりますか?さらに、学んだ事をどう使えばいいか分かりますか?そして、あなたはどう生きていくと良いのか分かりますか?いろいろと迷う時期にこの3冊の本は良い答えと良い進路選択を与えてくれると思います。
まずは福沢諭吉の『学問のすすめ』です。一言で言えばあなたは今自分に必要な事を学ぶべきという事です。学びはやらされるのではなく目的や目標のために何を学ぶのかを選択するのが大切です。また、国民の知的水準が低い(学んでいない)と政治が腐敗して国が危機に陥るという事です。それは国民全員に降りかかってきます。今年から成人年齢が18歳以上となり、みなさんは教科以外の社会のルールや法律、生活の知恵なんかは授業で教えられないまま成人として社会に出ます。大人は未成年ほど守られていませんので自分を守るためにも学ばなければなりません。
次に、『ソクラテスの弁明』と『養生訓』です。これらの本はあなたの生きる方向性、生き方と考え方を決めてくれる本になると僕は思います。

3冊から得た学びで実行している、生かしていることはありますか?読む前と読んだあとでかわったことはありますか?

一番活かしている学びは、何のためにしているのかを考えて行動している事です。僕は自分が幸せになるためにはどうすれば良いか考えて生きています。僕が考えた結論として、最良は自分が社会と折り合いを付けながら自分らしく生きるという事でした。我を通しすぎて、ただのわがままでは他人と良い関係は作れません。良い人だけど変な人と、変な人だけど良い人では全く意味が違います。社会で生きていくには自分を受け入れてもらえるよう、自分の武器(得意分野や貢献できる技)を磨くことが大切です。武器があれば、周りからこんな人がいても良いよねと思ってもらえる様に生きていけます。

今の目標はありますか?目標を達成するためにしていることはなんですか?

今の目標は自分の技術を100人に伝える事です。そのためにセミナーを開催して技術を伝えています。100人に自分の技術を伝えられれば自分がいなくても技術は提供できます。100年後も自分の技術が形を変えてでも残せていることが長期的な目標です。

高校生へのメッセージ

高校生のみなさんの大半は将来、会社に勤めるようになると思います。つまり、会社経営者や雇用主と違い、労働者になる方が圧倒的に多いと思います。今回、僕は会社員を経て個人事業主になった人という立場でお話をさせていただきました。読書を通して皆さんにお伝えしたいことは、少しだけ背伸びをしてほしいという事です。例えば、社会に出て役立つスキルを身に付けるには、自分より少しだけ先輩がやっていることを学んで、その先輩がいなくても埋め合わせが出来るようになると良いと思います。中学1年生で2年生の範囲が出来ていれば褒められます。ですが、中学2年生になっても1年生の範囲しか出来ていなければ、その時点でのあなたの価値(成績)は低くなってしまいます。社会では年齢の枠組みは無くなり、主として15歳から90歳台の社会人が働いています。では、差を埋めるためのものとは何か。それが本です。本は先輩が自分の知識や経験を残したチートアイテムです。どうか今の自分より少し上のレベルの人を目標にして、あなたがその人の年齢になる前に超えていただければと思います。

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