「第12回白川静漢字教育賞」受賞作品を紹介します
第12回白川静漢字教育賞【小・中学生の部】受賞作品
【漢字川柳部門】
・山田 彩世(やまだ あやせ) さん(福井県 福井市東郷小学校4年)
「結」大切な いのりの気持ち 閉じこめる
<「結」成り立ち>
音を表すのは吉(きつ)。吉は口(さい)で、神への祈り文である祝詞を入れる器の形)の上に小さな鉞の頭部(士の形)を置いて祈りの効果を閉じ込め、守ることをいう。鉞は邪悪なものを追い払う力を持つと考えられていた。結ぶということもそこにある力を閉じ込める意味があった。結は「むすぶ」の意味から「つなぐ、約束する、固める」などの意味に 使う。
【成り立ち】参考文献:『白川静博士の漢字の世界へ』(福井県教育委員会/編、平凡社刊)
・藪 菜々子(やぶ ななこ) さん(福井県 越前市北日野小学校1年)
「雲」かくれんぼ 雲からしっぽが 見えてたよ
<「雲」成り立ち>
音を表すのは云(うん)。云は、雲の流れる下に竜の尾が少し現れている形で、「くも」をいう。云は雲のもとの字で、のちにあめかんむりを加えて雲の字となった。
【成り立ち】参考文献:『白川静博士の漢字の世界へ』(福井県教育委員会/編、平凡社刊)

【漢字作文部門】
・谷本 佳子(たにもと かこ)さん(福井県 福井市清水中学校1年)
「虹」天と地をつなぐ
今年の夏の始まりは、雨の日が多かった。部活動がトレーニングに変わり、憂鬱になった。帰り道、雨の上がった空を何気なく見上げると、田んぼのむこうにある、小学校の体育館の屋根にかかった虹が見えた。「そういえば、なぜ虹という漢字にはむしへんが使われているのだろう。」トレーニングの憂鬱がささやかな疑問に変わった。
古代中国では、虹は竜になる予定の大蛇が大空を突き抜けることで出来ると信じられていた。竜は虹に似た姿とされ、蛇や水辺の生き物を表す「虫」という部首が使われたとされている。また、右側にある「工」の字は、その形から見て取れるように「天と地をつなぐ」という意味がある。
虹は光の物理現象であるのに対し、漢字の「虹」は古代中国の自然観が反映されて生まれたものだと知った。実際に虹が天と地をつないでいる風景を見て、驚いたと同時に私の心も七色に晴れた。
「虹」 天と地をつなぐ(原稿用紙)
・棗 玲央(なつめ れお)さん(福井県 福井県立高志中学校1年)
「道」
僕は、「道」という字が上手く書けない。首の部分の大きさや形、しんにょうのクランク、最後のストレートの長さや、払い終わる時のバランスが何とも難しいからだ。
「道」と言えば、テレビで江戸期の浮世絵「東海道五十三次」が紹介されていた。旅人達が愉しげに行き交う様子、宿場町やそこから観える景観が生き生きと描かれていて、僕も江戸っ子だったら、とも思える一枚だ。
しんにょうのヽは道の起点で、クランクは山を登る時のジグザグ、角の部分は、まるで当時の関所のように見えてきた。最後のストレートは、いい流れができて、人々がすっと終着点へ向かう感じがする。だから払い終わりは、やや上向きなのだろうかと考えた。
東海道は、現在の東海道新幹線の礎となっている。最初は大変でも、暗いことばかり考えてうつむいていると、頭が重くて道が折れそうになり、歩きだせない。そんな時でも上を向いて、自分の道を歩いていこうと思った。
「道」(原稿用紙)
【自由部門】
・安立 橙令(あんりゅう ゆずは)さん(福井県 越前市武生第二中学校2年)
「龍」宙を舞うシルエット

<作品について>
「龍」はなめらかにくねくねしているイメージがあったので、なめらかに太く書きました。特に尻尾の部分は龍が通ったあとの風の流れも表現しています。
・小木 陽太(おぎ ようた) さん(茨城県立勝田中等教育学校3年)
「馬」風を切る馬

<作品について>
馬の走っている躍動感を上手く表現するために、たてがみや尻尾、全体のバランスを工夫しました。
・鈴木 望友(すずき みゆ)さん(福井県 福井県立高志中学校2年)
「歌」歌よ、届け!

<作品について>
私は歌を歌うことも聞くことも大好きなので、「歌」という漢字をテーマに創作しました。「歌」という漢字は人が口をあけている象形と、口の奥の象形から成り立っています。それで、女の子が大きな口をあけて歌っている様子と、左側の「可」を音符に見立てて、音楽が流れている様子を表現しました。女の子が堂々と胸をはって歌っている様子が表現できたと思います。
・田中 悠翔(たなか ゆうと)さん(福井県 福井県立高志中学校1年)
「白川文字新聞」

<作品について>
工夫したところは3つあります。1つ目はタイトルや自分の名前を白川フォントで書き、見る人の興味を引くようにしたことです。2つ目は漢字の成り立ちを簡単な絵で表し、みんながわかりやすい新聞にしたことです。3つ目は白川文字学のクイズやイベント情報を載せ、読む人が楽しめる記事にしたことです。福井の宝である白川先生の研究を多くの人に知ってほしい」という気持ちでこの新聞を書きました。
白川文字新聞(PDF)
・西井 みこ(にしい みこ)(福井県 福井市藤島中学校1年)
「心」はーと

<作品について>
心を心臓で表し、色をあえてつけずに白黒にしました。リアルに描くために影をつけたり、明るいところは白でぬったりしました。血管の立体感が出るように工夫しました。
・越前市神山小学校5年(かみやましょうがっこう)元気いっぱい神山っ子(福井県)
「神山の四季」

<作品について>
神山地区はたくさんの自然にあふれ、美しい山に囲まれた自慢できる地区です。季節ごとに感じられるすばらしい景色を白川文字で表現しました。吉野瀬川に散る桜の様子や自分たちで育てたコシヒカリが力強く育つ様子を表現できるように工夫しました。龍神の里山とも言われている自然豊かな神山地区をこの作品から感じてほしいです。
【学校賞】
・福井県 越前市服間小学校
・福井県 大野市上庄小学校
・茨城県 茨城県立鉾田第一高等学校附属中学校
・福井県 福井市清水中学校
<一般の部>創作部門 特別奨励賞
・伊藤 優衣(いとう ゆい)さん(福井県立鯖江高等学校3年)
「武士のごとく」古代文字書作品
「風林火山」
<作品について>
「風林火山」は武田信玄が掲げた教えで、「風のように素早く、林のように静かに、火のように激しく、山のように動かず」という武士の理想を示しています。この言葉を知ったとき、私は素早く行動し努力を重ね、自分の意志を貫く受験生の姿と重なりました。作品では、風・林・火・山が自然にあるものとして、白川文字と自然を融合させた表現に工夫しました。風の涼しさを墨のかすれで、林火の静けさを淡で、山の重さを濃で表し、濃淡によって色彩を感じられるようにしました。また、「風林火山」の続きの言葉にちなみ、文字をつなげて書くことで、経験が永遠に自分の力となるよう願いを込めました。
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