福井県 平成18年度県庁内ベンチャー事業 研究成果
平成18年度県庁内ベンチャー事業 研究成果
「福井元気宣言」に基づき、本県が直面する21世紀型の 行政課題について、若手職員が解決方策を 政策提言する「県庁内ベンチャー事業」を平成15年度から実施しています。
今年度は、各研究テーマについて、次の6つのグループを立ち上げ、専門的な視点からご意見を頂き、より効果的な政策提案となることを目指して、新たに県職員以外の方々にも参加いただきました。
各グループによる調査・研究活動の結果、9月8日に知事をはじめとする幹部職員に研究成果のプレゼンテーションを行いました。
今後は、各グループからの提案を踏まえ、提案内容を所管する部局において、事業の具体化に取り組んでいきます。
なお、各研究グループの提言書は下記からダウンロードすることができます。また、当日のプレゼンテーションの様子を「インターネット放送局」で再放送しています。
1 楽しみのある街づくり
- 福井駅前をはじめ、県内では中心市街地活性化の議論が盛んに行われるようになってきているが、中心市街地に集積している公共施設、商業施設、医療施設などの既存ストックを活かしながら「歩くことを楽しめるまち」、「多世代が楽しめるまち」、「快適に住めるまち」として市や町が中心となり最適地域標準(ローカル・オプティマム)の発想で整備していくために、どのような施策を考えていくべきか。
- 県民が楽しめる街づくりという視点で、楽しみのある街の提示とその具体的な実現方策を提言。
具体的提言内容
- 「楽しみのある街づくり」提言書のダウンロード(PDF 4.4MB)
- 『多世代が交流し、楽しく暮らせる街づくり』の提案(敦賀市のビジョン策定に向けて)
- 「楽しみのある街」へと市のまちづくりを誘導するため、福井県版中心市街地活性化基本計画である「『楽しみのある街づくり計画』認定制度」を提言
- 不動産取得税を減免
- 中心市街地共同住宅供給事業(新中心市街地基本計画認定による国庫補助)の国費相当(調査設計費・土地整備費・共同施設整備費)分(1/3)の県費補助
- 地元住民との調整を行うコーディネーターを市の要望に応じて派遣斡旋
- 保育料減免分を補助
- 指定文化財等の固定資産税を減免 他
2 コンベンション誘致等による賑わいの創出
- 人口減少社会においては、交流人口の拡大が地域活力の向上、楽しみや魅力ある街づくりのために必須であり、その手段として福井県への観光誘客やコンベンションの誘致・開催が重要になっている。
- いかにして世界規模、全国規模のコンベンションを福井に誘致するか。県下全域での開催に向けた取組み、コンベンション誘致のための仕組み作りを考える。
- また、作られた仕組みをいかに普及させ、実践に結び付けていくかまでを総合的に検討・提言。
具体的提言内容
- 「コンベンション誘致」提言書のダウンロード(PDF 978KB)
- 情報の入手、発信力の向上
- キーパーソンリスト(学会長などのコンベンション開催責任者)の作成、キーパーソンへの情報提供
- 定期的な情報交換会の開催
- 県外在住者からの情報収集
- (財)福井観光コンベンション協会のホームページのリニューアル
- コンベンション誘致の手引きの作成
- ターゲットの絞込み ~地域が一体となった誘致
- 誘致ターゲット検討協議会の設置
- 誘致のための訪問活動および開催支援
- コンベンションプロデューサーの育成
- おすすめセットでの売込み、物語の提案等ハードの弱さをソフトでカバー
- コンベンション開催・演出マニュアルの作成
- コンベンション誘致宣伝隊を編成
- 開催助成制度
- コンベンション誘致体制の強化
- 協会への民間からの人的協力(派遣)による組織の強化
- コンベンションをつくって人を呼ぶ
- 恐竜、健康長寿、原子力、松本零士など
3 電車でエコハイク~線から面へつながる、ひろがる楽しみ(公共交通機関利用促進)
- 旅行・行楽等で地方の公共交通機関を利用する場合、「終着駅からその先の足をどう確保するか。」という問題がある。一部ではレンタサイクルや乗合バス等の取組みがなされているが、その移動範囲にも限界がある。このような問題を解決するため、海外で大きな評価を得ているカーシェアリング等の導入により、線でつながれた公共交通機関を面に展開することで、旅行・行楽でのたのしみを増大させるための施策を検討。
- 郊外への行楽や旅行において、公共交通機関を活用することで、交通量の削減、CO2排出量の削減等が実現されるという地球環境の視点からも今後の展開を検討・提言。
具体的提言内容
- 「公共交通機関利用促進」提言書のダウンロード(PDF 842KB)
- 新しい観光の足の提供
- 観光型カーシェアリング事業―都市部で既に導入されている「カーシェアリング」を福井観光型にアレンジ
- 自転車の活用―サイクルトレイン、レンタサイクルの活用
- 企業等の協賛を受け行う公共交通と連携したサービスの提供
- テクノポート福井や県立大学、福井大学医学部などへの通勤・通学に対する冬期間の公共交通を活用したサービスの提供
- 郊外型商業施設等が集積しているエリアへの通勤、買物利用に対する公共交通を活用したサービスの提供
- オンリー・ワン(繋げて活きる福井の発見)の提案
- テーマやターゲットを絞り込み、電車、カーシェア、自転車等を活用した観光コース等のモデルを提示(例:勝山平泉寺、三国湊、越前陶芸村等)
4 健康長寿の推進をめざして ~運動習慣の定着による楽しみ
- 健康長寿を推進していくための様々な取組みの中で、平成16年度県民健康・栄養調査では、「適度の運動」や「適正体重」保持の必要性があげられている。
- その一方で、県民の6割が「ほとんど運動していない」と回答しており、10年前と比較しても運動していない人が増加傾向にあるほか、平成9年の新国民生活指標(豊かさ指標)においても、福井県のスポーツの年間行動者率は30位と低迷しており、本年度に発売されたAERA4月10日号の都道府県住みやすさランキングでも同様の指標が全国41位と順位を大きく下げている。
- 健康長寿を推進していくため、健康な体づくりという観点で、運動習慣の定着に向けた政策を提言。
具体的提言内容
- 「健康長寿の推進」提言書のダウンロード(PDF 553KB)
- 対策1 運動したくなる雰囲気づくり
- 【具体策】「スポーツに親しむ県民の日」の設定
- ※体育施設等の無料開放、運動指導、温泉等の利用権配布など
- 対策2 自分の時間に合う運動、居住環境に合う運動ができる環境づくり
- 【具体策】「まちなかウォーキングロード」の整備
- ※作成予定のウォーキングマップにあわせ、起点距離の標識設置等連携
- 対策3 運動を習慣化し、運動の目標をたてる生活づくり
- 【具体策】「バーチャル徒歩・登山の旅」ホームページの作成
- ※歩いた距離を登山に換算、疑似体験できる新しい健康指標の提供
- 対策4 一緒に運動をする仲間づくり
- 【具体策】「みんなで体操」の実施
- ※だれでも簡単にできる体操の開発と普及(コンテストなど)
- 対策5 自分のからだに合う運動を選べる能力づくり
- 【具体策】「ニュースポーツ体験遠足」の実施
- ※学校の遠足と連携し、運動公園等ニュースポーツ指導者の下、体験を実施
- 「ニュースポーツ」とは、技術やルールが簡単で、誰でも容易に楽しめることを目的に開発された新しいスポーツ
5 新しい家族像を探して~ふくいの3世代近居
- 全国的に核家族化が進み、社会とのつながりも希薄になっている今日、大勢の家族とすごすことの良さが見直され始めている(博報堂生活総合研究所調査)。こうした中、二世帯住宅等も普及してきているが、他県と比較しても3世帯同居率が高いと言われている福井において、「楽しみ」や「心の豊かさ」を育む新しい家族像として、3世代隣居(近居)が注目されている。
- このベンチャーでは、このようなライフスタイルや価値観の多様化に応じて変わりゆく家族像について調査・研究し、「新ふくい家族」を提案。その実現に向けて、どのように取組んでいくべきかの提言を実施。
具体的提言内容
- 「ふくいの3世代近居」提言書のダウンロード(PDF 908KB)
- 1)「循環」施策―近居により「新たな家族の絆を構築」するための土地や家等の循環利用促進施策
- 近居バンク制度の構築:現在の空家バンク等と連携し、近居バンクの仕組みを構築
- 近居ハウスの整備:公営住宅に子育て世帯が優先入居できる近居枠の設置や融資事業の実施
- 絆ステーションの設置:三世代近居促進のための調整機関。小学校区等に設置。公民館や社会福祉協議会と連携、イベントの企画等
- 2)「交流」施策―近居後に「家族および地域の絆を深める」ための交流施策
- 近居割カード「福居券」事業:近居・同居を対象にした割引サービス
- 「三世代交流ウイーク」事業:三世代料理コンテスト等のイベントを実施
- 三世代近居情報発信事業:三世代近居情報を各家庭に提供することで近居の良さをPR
6 「新ふくい人」の居住促進~楽しい福井へIJU(移住)プロジェクト
- 総人口の減少局面。都市圏に居住する団塊の世代等を福井県に誘致することで、活力・魅力ある社会の実現を図る。
- いかにして福井を知ってもらい、体験してもらい、最終的に住んでもらうかという視点で検討・提言。これら提言を具体的に実施・実現できる組織体制の整備・拡充についても検討。
具体的提言内容
- 「新ふくい人の居住促進」提言書のダウンロード(PDF 578KB)
- 定住地として福井を選んでもらうための方策
- 「新ふくい人」誘致エージェント支援事業
- 知人等に福井への移住を働きかけることにより、インセンティブを付与
- アフィリエイト制度のような紹介報酬システムを構築
- SNSコミュニティ開設事業
- ネット上に福井移住者や興味ある方々のSNSコミュニティを設置
- 情報交換を活発化させることで、福井を知ってもらう。
- 二地域居住者受入促進事業
- 関西圏等をターゲットに二地域居住者向け割引制度や住居斡旋等のモデル事業実施
- 自治体間の税負担の公平性の観点から、複数地域での住民登録(税)制度の提案
- 「新ふくい人」誘致エージェント支援事業
- 受入体制の整備
- ふくい移住相談センター設置事業
提言書ダウンロードおよびプレゼンテーションの動画配信
- インターネット放送局での動画配信(リアルプレーヤー)
- 「楽しみのある街づくり」提言書(PDF)
- 「コンベンション誘致」提言書(PDF)
- 「公共交通機関利用促進」提言書(PDF)
- 「健康長寿の推進」提言書(PDF)
- 「ふくいの3世代近居」提言書(PDF)
- 「新ふくい人の居住促進」提言書(PDF)
その他
昨年度までの事業実績等
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